2014年3月31日月曜日

マ・クベ大佐を思う オデッサ作戦編

ソロモンが・・・・・落ちたな



今回は「機動戦士ガンダム」より、マ・クベ大佐について。

色んな意味でネタにされることの多いこの人ですが、個人的には初代ガンダムの中でも

トップクラスに好きなキャラクターだったりします。


続きを読むからどうぞ!





機動戦士ガンダムの敵と味方



機動戦士ガンダムのジオンの軍人というと、どちらかと言えば「武人」というか、

それなりに一本筋の通った男が多かったのが特徴的でした。

なんというか、「いかにもな悪人ではない」というか。

部下を全員脱出させ、自分は特攻したドズル中将や、

補給任務を完遂してガンダムに突撃し殉職したガデム、

ホワイトベースから脱出した民間人に物資を投下したルッグンのパイロット2人などなど

極めつけはランバ・ラルでしょうかな。

ブライトと対立が多くホワイトベースから抜けだしたアムロに、「あの人に勝ちたい」とまで言わせるし、

最期は手榴弾を抱えて爆死・・・・という強烈なインパクトを残しました。



一方、味方の地球連邦軍は(アムロたちからすれば)最悪の極みとでも言うべき人だらけで(笑

ホワイトベースを囮に使おうとするゴップ、ホワイトベースを突っぱねるワッケイン、

「君たちは本来なら一生牢屋に入る」とか言うレビル・・・・・・という感じで、

「敵であるはずのジオンの人たちがかっこよくて、味方であるはずの連邦は厳しい大人だらけ」という

構造そのものは機動戦士ガンダムの醍醐味の一つでもありました。




マ・クベ大佐


で、今回の主役 マ・クベ大佐はというと


そのジオンの中でも、どちらかと言えばあまり好まれるタイプの人間ではないのは確かです。

「南極条約で禁止されていたはずの核ミサイルを使う」とか「アムロとの直接対決で大量の機雷をばらまく」とか、

どうも汚い戦術が多いんですよね・・・・



その上、「苗字が”マ”」とか「死ぬときに壷のことを心配」とか、

「乗ってるMSMAがダサい」とか・・・・まぁネタにされる要素の多いこと多いこと・・・・・

彼自身は登場回数が結構多く、終盤のテキサスコロニーまで生き残ってるし、

元はオデッサの司令官でもあったわけで、それなりに結構有名なキャラクターではあります



有名だからこそ、特にネタにされることが多いというか(笑



で、そんなマ・クベ大佐を再評価してやろうというのがこの記事の趣旨であります

今回はとりあえず、オデッサ作戦編ということで





オデッサ

(個人的に思う)オデッサの象徴 陸戦艇ダブデ


アニメ本編だけ見るとオデッサの重要性はそこまで感じないかもしれない

(なにせホワイトベース隊からするとオデッサ作戦よりもヤバそうな戦いがゴロゴロあったからねぇ)

が、大局的な事を見るとこのオデッサは改めて言うまでもなく超重要拠点である。

「ギレンの野望」をやると分かるんですが、オデッサはジオンが地球降下作戦を開始した時

一番最初に制圧した拠点であります。

その物資の量はとんでもないものがあり、ここを持っているかどうかで戦況は大きく変わってきます。

事実、オデッサ作戦での敗北後、ジオン公国は階段から転げ落ちるように敗戦を重ね、

遂には終戦に至ってしまうのです。


その!オデッサの!司令官の名前を言ってみろ! 

マ・クベ大佐じゃねぇか! ほらほらほら!

この時点で、この人は明・ら・か・にジオン軍の中でも信頼されている優秀な司令官だということがわかります。


ちなみに、「機動戦士ガンダム」の本編だけを考えた場合、

ザビ家の一人であるガルマは、北米大陸の司令官を任されています。

北米とオデッサ・・・どう考えてもオデッサのほうが重要拠点であるし、

ともすればジオン全体の支持率はマ・クベ>ガルマ であると考えてもよろしいんじゃないかと


(しかしガルマはまだ未熟だったから・・とか、ガルマがあの地位に就く前にマ・クベがオデッサの

司令官になってたからとか理由はいろいろ考えられるので、この考えは正直ちょっとおかしいですが(ぁ

それ以前にガルマの国葬が戦意高揚につながってたのを見ると、国民からの支持とか知名度は圧倒的にガルマだし・・・・)





オデッサ作戦

オデッサ作戦での連邦側の旗艦(?) ビッグトレー
陸上戦艦なんてふざけたものが平気な顔して登場するのも昭和アニメの魅力だったりする(笑



そしてマ・クベの最大の汚点・・・ともいうべきがこのオデッサ作戦です。

事実、この作戦によってジオンはオデッサを失い、敗北の坂をまっしぐらに転げ落ちる・・・・

(ギレンの野望ではここでマ・クベ処刑イベントが発生する(ぁ



そのマ・クベも、正々堂々と戦って負けたならまだしも、

最後に核ミサイルを使うという汚い手段を使い、そして負けるという

ちょっとダメな負け方をしてしまいます。

オデッサから脱出したマ・クベが、「ジオンはあと10年戦える」とか言うんですが、

これも「負け惜しみ」にしか聞こえないし、結局ジオンはこの後2ヶ月で敗北しますから、

この発言自体がネタとして扱われる始末・・・・・



そんなマ・クベの判断は誤りだったのか?



またしても「ギレンの野望」の話になってしまうので申し訳ないですが(笑

それをプレイした方なら、だいたいわかっていただけると思います。

オデッサ作戦の頃、ジオンがどういう状況だったかを


上手い人なら別かも知れませんが、ヘタクソ(つまり俺)がジオン編をプレイすると、

序盤の地球降下作戦、オデッサ攻略、ニューヤーク(北米)攻略まではトントン拍子に行くんですよ。

で、次のキリマンジャロ(アフリカ)攻略でだいぶ苦戦し始めます。

この頃の連邦はガンタンクや陸戦ガンダムの生産が始まってますから、ザクでは消耗が激しすぎる

で、なんとかキリマンジャロ攻略を達成したとしても、次はトリントン、マドラス、ハワイ、

北京、オーストラリア・・・・・

戦場はドンドン広くなっていき、それにつられてMSの生産量も上がっていき、

物資や金が底をついていきます。

連邦編だと、MS開発の出来ない序盤が一番苦しいのですが、

ジオン編だと、連邦にMSが揃ってきたあたりが一番苦しいですからね。



で、ジオン側にとって一番苦しい時期に起こるイベント、それがオデッサ作戦であります。

この頃になるとジオン軍の大半はペキンやオーストラリアに多く配備されており、

しかもそのとなりには連邦軍本部ジャブローがあるわけで、

その部隊の数を減らして、オデッサに回す・・・・ってのはかなり厳しいです。

実際のマ・クベも、この数が揃えられない状況で苦労してたんじゃないでしょうか



で、オデッサ作戦がスタート

「ギレンの野望」だと、マ・クベ大佐から「核ミサイルで敵の数を減らしますか?」という提案がなされます。

ヘタクソなプレイヤー(つまり俺)ならば、絶対にOKします(ぁ

で、敵のユニットが減って喜ぶ一方、味方の強力MAMSが破壊されて悲しむなんて事も



結局のところ、オデッサ作戦時のジオンは相当苦しんでいたと、だからこそ敗北した。

こんな状況でマ・クベ一人を責めるのはあまりにも酷な話だと思います。

その証拠に、オデッサから脱出したマ・クベは地位こそ下がってるように見える

けども、それ以外のお咎めは特にされていないようだった。

これこそ、マ・クベの今までの功績を認められて・・・なのか、

もしくはジオン上層部にも「オデッサはムリだろうな」みたいな空気があったのではなかろうかと思います




そして、「オデッサの敗北は必然だった」とすると、

物語上でのマ・クベの描かれ方は、「単なる悪人」には見えなくなってきます



まず、核ミサイルを使うのであれば、それが効果的なのは

「戦いが始まる前に使ってしまうこと」だと思います。

戦闘が開始してしまうと、両軍が入り乱れてでの戦闘になることも考えられるので、

核ミサイルが使いにくくなるのは当然ですからね。

核ミサイルは不意打ちのように序盤で使って、相手の数を最初になるべく減らした方がいい

(実際、後のソロモン攻略戦では連邦軍は最初にソーラ・システムを使いジオンの数を

一気に減らしました。 ア・バオア・クー戦では逆にジオンが最初にソーラ・レイを使って

連邦の艦隊の数を減らしましたね)



しかしマ・クベが核を使ったのは追い詰められてから。

ですから、もしもオデッサでジオン優勢だったなら、核は使用しなかったのではないかと思います。

このあたりがマ・クベの「良心」じゃないかな~と思いますね。

ギレンとかバスクだったら絶対最初に核使ってるだろうし(笑


そして、発射前に敵将レビルにちゃんと忠告してるのも彼の良心なんだろう。

あのシーンを見ると、マ・クベはなんて嫌なやつなんだろうと思ってしまうけど、

ギレンとかバスクだったらz(ry


極めつけは、発射時の表情


ポーカーフェイスのマ・クベの表情がここまで変わる・・・・!!!

ギレンとかバスクだったら真顔でh(ry



まとめると、マ・クベというのは

あまり好かれるような人間ではないのは確かですが、そこまで非人道的な人間でもないし、

むしろあの若さで基地司令ってのも(シャア程ではないが)十分に才能のある軍人だったのではないか?

と思いますね




さて、ここまで書いてオデッサのエルラン中将の件を忘れていた・・・(ぁ
エルランって”中将”なのにジオンと内通してた・・・ってものすんごいスキャンダルなはずなんですが、
劇中ではアッサリと流されてた気が・・・・それでいいのか地球連邦軍!






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