2014年3月24日月曜日

MSSゾイド終了の理由を考えてみる



2014年3月13日を持って、MSSゾイドシリーズは公式サイトにて休止が発表されました。

正確に言うと「終了」ではなく「休止」なのですが、見本が完成して、

様々なイベントで展示されていたMSSサラマンダーの発売が

10ヶ月もの間放置された挙句、販売中止になってしまったことを考えると、

もはやシリーズを続けるだけのやる気というか、採算がとれる見込み?そのものが

なかったのでは?と思わざるを得ません。


今回は、そんなMSSゾイド終了の理由を考えてみました

続きを読むからどうぞ!




ちなみに公式では・・・


・ゾイド生誕30周年の終了を受けまして~
・休止の間に商品の見直しを図り~



ということで、具体的な販売中止の理由については触れていませんでしたね。

唯一それっぽかったのは「ゾイド生誕30周年の終了を受けまして~」の下りのみ

別にMSSってゾイド生誕30周年とは限っていなかった

(そもそも公式サイトの開設が、生誕29年目にあたる2012年だった)わけですから、

30周年でないから終了させなければならない義理も道理もないわけですし、

そこらへんは単純に言葉のたとえみたいなもんで、直接的な理由でないことは明白でしょうな。



わずか1年ちょいでのシリーズ中止・・・・

リバースセンチュリーといい、エヴォドライブといい、ゾイドオリジナルといい、

ゾイドにはアニメ終了から短命のシリーズの多いこと多いこと・・・・



ただそれでも、個人的にはMSSはかなり評価できる点の多かったシリーズだったと思います。

小スケールだったこと、メカ生体カラーでのリリースだったこと、

マイナーゾイドにもスポットを当てたこと、アレンジを最小限に留めたことetc・・・・

上手いことコトブキヤのHMMとの差別化が出来ていたシリーズだったと思います。



で、本題

なぜ終了してしまった・・・・というか、売上が振るわなかったのか



まぁそれに関しては明確な答えを出すことは難しい(というか不可能)だし、

こっちはあくまでユーザー側というか外野だからさ、トミーテックの内部事情とかはほとんどわからないわけで、

売上が振るわなかった理由と言っても、結局は想像で語るしかない・・・・

てことを前置きとして書いておきます(笑




さて、終了した理由の一つとしては

「1/144スケールで出してしまった」ことがまず挙げられるのではないかと


1/144でゾイドを出すということは、コレクターにとっては場所を取らないからありがたいし、

1/144だから、HMMとの差別化ができ、比較的安価でリリースする事ができた。

一見するといい事ばかりの気がするけど、悪い面もある



それは過去の歴史を振り返ると分かるのですが、

「ゾイドは、1/72スケール以外のシリーズは短命で終わる」というジンクスがあるのです



例をあげますと、1/24の24ゾイドを初め、エヴォドライブ、そして今回のMSS・・・

もちろん例外もあって、食玩やソフビ、ゾイドコレクション等もありましたが、

これをキットというくくりで見ていいものか・・・・



ゾイドの主流はずっと1/72のスケール”しか”ありませんでした。

これは他のキャラクターモデルやスケールモデルと比較しても結構異質なことだったりします

例えば、ガンプラだと主流は1/100と1/144で、1/100は高級路線、1/144は低価格といったように

分けられています。これは他のキャラクタープラモもだいたい同じで

2種類以上のスケールが存在する場合が多いですね。


スケールモデルでもだいたい同じことが言えます。

戦闘機は1/48か1/72ですし、戦艦は1/350か1/700、

戦車は別だったりしますが(圧倒的に1/35が人気)、1/72や1/48と言ったスケールも

きちんとメーカーから出ています。


しかしゾイドは24ゾイドが出てくるまでは基本的に1/72のみの展開でした

(一部食玩や完成品は除く)

これにも理由があって、高級プラモと低価格プラモを、

同じ1/72スケールの大型ゾイドと小型ゾイドで分けていたので、

別々のスケールのゾイドを出さなくてもやっていけたという事情があります。

これはアニメ放送をしていないからこそできる芸当といえるのかもしれませんね。


そういう感じで今まで1/72スケールにこだわり続けたゾイドでしたが、

そんな状況で今更1/144スケールのものを出しても、受け入れられなかった・・・

という事情もあったのかもしれません。

プラモデルって、基本的に並べて楽しみたいものですし、そうなると同スケールで

並べたくなるのはモデラーの性だったりしますからね

1/72のゾイドをズラズラ並べてるところに、1/144のゾイドをポツンと置いても

違和感が出るというか・・・まぁココらへんは個人差も大きいかもですが





過去にアレだけ世界観やディティールにこだわり、デザイン担当に横山宏を

抜擢した24ゾイドが短命に終わったことを考えると、この話はあながち的外れでもない気がします



と、いう理由を一つ考えたのですが、

でもまぁ、MSSの売上不振の最大の理由はそんなことではなくて、

単純にPR不足があったのかな・・・と思います。


もちろん、今のゾイドの現状を考えた時に、広告費にそんな大金をかけられない!!

というのはわかりますが、それでもHMMに比べて圧倒的にPR不足が目立ってたように思います。

HMMは、模型誌にバンバン広告を出してました。

特に電撃ホビーの背表紙を飾ってたものも多く、かなりPRに力を入れてるんだなと

感じさせてくれました。

そして、よく模型店の店頭に並んでいるのもHMMが圧倒的に多かったと思います。

MSSは・・・まぁ俺自身最近は模型誌をあまり買ってないんですが、それでも広告で

見たこと一回もないですよ・・・・

店頭に並んでるのも一回だけしか見たことないです・・・・・

・・・・・しかもあれはリサイクルショップでした・・・・・

そんな状況では、いくら質の高い物だったとしても売れないと思いますね




ただ、それでも「MSS完全終了」ではなくて「第一期終了」なのが救いかな・・・・

あそこまで完成度の高いテストショットがあったんだから、サラマンダーだけは

なんとしても出して欲しいですね。








2 件のコメント:

  1. お疲れ様です
    個人的にMSSとHMMの大きな違いってトミーテックとコトブキヤの差だと思います
    コトブキヤはバンダイ以外では数少ないキャラクター系のキットで成功したメーカーであり、企業としての力もあります
    これは上記の広告もですが、町のプラモ屋やトイザらスにも商品が並ぶ流通網も大きいでしょう
    方やトミーテックはキャラクター系キットはMSSが初めてですし、そこがすでにマイナスだったかなと
    上記の点からHMMは元々ゾイド好きじゃなくても買う可能性はあるんでしょうが、MSSはゾイド好きじゃないと絶対買わない商品だったんだろうと思います

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    1. それもあるでしょうね。
      MSSはプラモデルに分類される商品だったことは確かですが、
      デカールの印刷なんかは通常プラモではやらないことですし、
      流通の件なんかも踏まえて、プラモメーカーとしての積み重ねが足りていないような印象は
      少なからずあったような気がします。
      1/144等の小さいゾイドのシリーズってのは需要はありそうですから、コトブキヤから出ていたら、
      流通や広告の事もそつなくこなしてくれて案外大成功に終わってたかもしれませんね

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