ブレンパワードに関しては初めて見たのが二年前で、
去年の夏頃にもう一度見返したのですが、その中でも一番好きだったのがこの第十二話
今回はそれに関してです
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ブレンは最初見た時はよくわかんなかったのですが、
見返すとなんとなーく理解できる・・・というよりも「感じる」ことができますた
いやもうこのアニメに関しては「考える」よりも「感じる」ってのが重要ですわ(笑
で、
最初見た時は第九話の「ジョナサンの刃」が一番好きだったのですが、
見返した時はこの第十二話「単独行」が一番だと思いました
さて、この回の真骨頂は後半パートの終盤だと思います
とにかく「なんか言い合いながらロボットで戦う」ってのが富野作品の特徴の一つなんですが、
この回ではそれが特に際立っていて、
「もう富野アニメの戦闘シーン史上でもトップクラスなんじゃないか?」
と思わせるほどの魅力に満ち溢れていると思います
とにかく、名台詞の応酬である
後半パート中盤での勇とシラーの会話
勇 「弟達を食べさせるため、オリンピックの選手になろうとした気持ちを忘れてないならオルファンから出ろよ」
シラー「ブレンパワードに汚染された奴の話しなんか、聞きたくもない!」
勇「ブレンは、乗り手の気持ちをわかってくれるアンチボディだ」
シラー「弟達を飢えで死なせちまった私の気持ちを、わかってくれるわけはないだろ!」
勇「わかってくれるよ!」
シラー「なら、あいつに涙を流させてご覧よ!胸が苦しいって悶えるかい!?」
勇「意気地なしの当てこすりか!」
もう富野台詞全開である!が
シラーの過去をサラッと解説できているのが凄い・・・・
胸が苦しいって悶えるかい?とか意気地なしの当てこすりとかの独特の言い回しは好きですね~
あと、このシーンの少し前にシラーとクマゾーのやりとりがあって、
そこでシラーはクマゾーに対してかなり優しくしてるんですが、
それがシラーの過去の事があっての行為だったって事が台詞によってわかりますね。
その後、両者がブレンに乗って戦闘開始
勇「闇雲にオルファンの為に戦ったって、お前の弟達が喜ぶものか!」
シラー「 何の力もなかったから、弟達を餓死させちまったんだ!
グランチャーの力が有れば、こんな時代にした連中に仕返しができる !
オルファンが銀河旅行をすれば、星になった弟達にだって会うことができる!
勇「そういう生命力を吸って、オルファンは浮上するんだ
その時は人類は全滅する。全滅したら仕返しする奴もいなくなる!
シラー「結構じゃないか!」
勇「その命の力を、逃げるために使うな!生きるために使わせるんだ!オルファンにも!」
もうね、この勇の台詞はムチャクチャカッッコいい!! こりゃあヒメも惚れますわ
(この台詞はヒメは聞いてないけど)
なんかのキャッチコピーみたいな凄い台詞をサラッと言うもんだからなぁ・・・・
麻薬防止キャンペーンなんかのポスターに書いてあっても良さそうな感じ(ぁ
「ダメ!ゼッタイ!」よりよっぽど効果的な気が・・・・
つーか、この回では勇は序盤でノヴィスノアから逃げてきた、ちょっとかっこ悪い感じだったのに、
後半になるにつれてメキメキかっこ良くなっていくんだよね・・・
シラー「うるさい!みんな死んじまえ!」
クマゾー「死にたくないも!死ぬと冷たいも・・・・死んだ母ちゃん、氷だったも・・・・何も言わないも・・・」
その上でのクマゾーのこの発言は・・・もう月並な言い方ですけど「涙腺崩壊」ですよね・・・・
この台詞だけは何度聞いても心が締め付けられるような感じがします
コレ聞いてシラーは泣くんですよ。あたりまえじゃないですか
泣いてるシラー見て、「あ、シラーも仲間になるの?」とか最初は思ってました(笑
そしてシラーは武装解除をし、撤退する・・・・
クマゾー「や・・・やっつけちゃわないのか?勇?」
勇「やっつけたって、やっつけたってどうしようもないんだよ・・・」
話は、日本から離れるノヴィス・ノアの上での勇とヒメのやりとりで終わる
ヒメ「ねぇ、シラー・グラスってどういう人?」
ヒメ「昔から知り合いなんだよね」
勇「そりゃあいろいろあったけど」
ヒメ「いろんな女の人知ってるんだ」
このヒメの台詞には若干の嫉妬が含まれてるっぽい
ただ、勇とシラーの関係はそういうものでもない
勇「他人のことなんか、何にもわからないよ。」
ヒメ「そうなの? そうなんだ」
というところで話は終わる
<<総評>>
別に戦闘シーン自体はそこまで凄いもんでもない
残念ながら低予算のアニメだったため、作画も凄いわけではないし、
戦いも殴りあってるだけだった
ただ、台詞の一つ一つのセンスがとんでもなく凄い。
一つだけでも相当の破壊力があるのに、それをここぞという場面で連発してくるのは
流石としか言えないっすね。
普通に考えれば、シラーとクマゾーの過去が結構重いので、
それを描写するだけで感動というか悲劇的な話にはなりそうなんだよね。
ただ、あえてそういう安っぽそうな展開でまとめるのではなく、
シラーとクマゾーの過去話そのものはアッサリ終えて、その上でクマゾーの台詞に全てを注いでるような
個人的には本当に素晴らしい脚本だったと思いますね
あえてシラーとクマゾーの過去をあまり描写しないのが、逆に悲壮感を漂わせてるみたいな
前半パートは今回取り上げませんでしたが、
「農家の人ごめんなさい!」とか言って野菜投げるシーンは好きだったりする(笑
ああいった食べ物を粗末にするシーンはあまり好きではないんですが、台詞がやっぱいいよね。
ああ言われると許せてしまうというか(笑
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